高圧電力のコストカット!新電力のメリットや事例を紹介!

2016年に家庭向けの電力自由化が始まったことで、電力会社を自分で選べるようになったのは記憶に新しいですよね。実はビルや中小規模の工場といった法人向けの「高圧電力」は、2004年から2005年にかけて自由化が始まっており、家庭向けの低圧電力と比べても多くの実績があるのをご存知でしょうか。本記事では、高圧電力を新電力に切り替えるメリットや、おすすめの電力会社を解説していきます。

高圧電力と低圧電力との違い
高圧電力と低圧電力の明確な違いの1つに「契約電力」があります。工場などの大きな施設で使われる高圧電力の契約電力は、50kW以上となっているのに対し、家庭用電力の低圧電力は50kW以下。
高圧電力の特徴のひとつキュービクル
また高圧電力では「キュービクル」と呼ばれる変圧機を設置しているのも大きな特徴でしょう。送電線から送られてくる6,600V以上の電圧を、キュービクルを用いて100V~200Vに変換し、施設内で使用しやすくしているのです。
電気代が家庭用と比較して安い
施設内で変圧を行うため、高圧電力の1kWあたりの電気代は15円~20円と、一般家庭の電気代と比べて5円~10円程度安くなっています。
高圧電力の計算方法
高圧電力の料金は「基本料金+電力量料金+再エネ賦課金+燃料調整費」で構成されており、さらに基本料金は「単価×契約電力×力率割」で計算されます。
ここで注目したいのが契約電力です。契約電力が50kW~500kW未満の場合は「高圧小口」と分類され、契約電力が500kW以上~2,000kW未満の場合は「高圧大口」と分けられています。契約電力が500kW以下なのか以上なのかで、基本料金の計算方法が異なりますので注意しましょう。

高圧電力を見直すメリット
高圧電力は、電気代の基本単価が安いとはいえ、年間の電気代金にすれば一般家庭よりもはるかに高額でしょう。節電対策を行うことはもちろん大切ですが、現在の高圧電力の契約プランを見直すこともコストカットの手段として有効です。ここからは、高圧電力の契約プランを見直すメリットを深堀していきます。
①電気料金が安くなる
高圧電力を見直すと電気代が削減できる可能性があります。高圧電力の場合、大口なのか小口なのかで電気代の計算方法が異なるため、電力使用量のピークには、想定費用以上の電気代がかかっていることも。月々の電力使用量をチェックし、電気代削減を目指しましょう。
②事務処理の効率化
全国各地に店舗や工場を持っていると、電気代の請求が地方電力ごとにバラバラといういうケースもあるでしょう。東京電力と関西電力では支払い口も異なるため、事務作業や経費計算も煩雑です。新電力であれば、全国どこでも契約が出来る会社もありますので、支払先を1本化し作業効率をアップすることができるでしょう。
高圧電力のコストを下げるなら新電力に切りかえよう
新電力へ切り替えることで電気代のコストカットに繋がる可能性があります。経済産業省によれば、電力自由化の狙いの1つとして、これまで大手地方電力が独占状態だった電力小売りを広く開放し、事業者間の競争を活性化させ、電気代の削減につなげることを挙げています。
新電力に切り替えても、これまでの電気の安定共有に変わりはありません。使い勝手は変わらないままコストカットに繋がりますので、安心できますね。

事例紹介
こちらでは高圧電力を大手地域電力から新電力に切り替えた、店舗や施設の事例をご紹介します。切り替え前後の料金比較もありますので、どれくらい電気代が下がったかの指標になるでしょう。
①介護施設
切り替え前 | 切り替え後 |
年間電気代:11,500,925円 | 年間電気代:10,386,575円 |
こちらの介護施設では、新電力への切り替えで年間111万円(9.6%)以上のコスト削減につながりました。介護施設では入居者の健康状況を考慮し、冷暖房の使用率が他業界よりも多いのが特徴です。24時間空調を動かしている施設も珍しくありません。電気代の見直しにより、従業員の賃金向上や入居者へのサービスに充てられるため、新電力への切り替えは、コスト削減だけでなく満足度アップにも期待が出来ます。
②飲食店
切り替え前 | 切り替え後 |
年間電気代:3,412,255円 | 年間電気代:3,087,803円 |
こちらの飲食店では新電力への切り替えで年間32万円(9.5%)以上のコスト削減に成功しました。飲食店では業務用のエアコンや冷蔵庫など消費電力のかかる家電が多いのが特徴。
また、株式会社シンクロフードの調査によると、飲食店が「電力会社を切り替えたことがある」割合は40%(「飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)調べ」)
を超え、電力削減への関心の高さが伺えます。飲食店のコスト削減をする場合、消費者への悪影響があってはいけません。たとえば冷房の温度を1度あげて、利用者に店の居心地が悪いと感じさせてしまえば、リピーターになりにくいでしょう。売上に影響を出すことなくコストカットを行うためにも新電力の切り替えは有効です。
(参考資料:”プレスリリース”SynchroFood公式サイト)
まとめ
経営者にとってコストカットは大きな感心の1つではないでしょうか。新電力へ切り替えることで電気代を下げることはもちろん、事務作業の効率化にもつながります。この機会に新電力へ切り替えてみてはいかがでしょうか。
自由に電気を選べるようになった分「自分ではどの会社にすればよいか分からない」という方もいるでしょう。そんなときは高圧電力に詳しいコンシェルジュに相談すると、自分にあった電力会社やプランを提案してくれます。検針票があれば、年間の電気代金のシュミレーションも簡単に行えますので、気軽にご相談ください。

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この記事を書いたライター
K.Nishida
カスタマーサポート、社内広報を経験後、ライターへ転身。電力自由化、水道光熱費節約などのコスト削減関連の記事や、起業支援に関する記事を執筆している。
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